上級者への登竜門!ダウンザラインショットの打ち方講座

プロ選手の試合中継で、しばしば耳にする「ダウンザライン」。
決まれば会場は歓声に包まれ、実況は選手を大いに称えます。

ところが、そんな拍手喝采の高等技術ではあるものの、ダウンザラインショットは決してトッププロの専売特許ではありません。
むしろ、国内の草トーナメントでも、上級者同士のラリーではしばしば見られますし、打てなければ駆け引きにおいて不利になるとさえ言えます。

つまり、ダウンザラインは上級者の必須スキルであると同時に、上級者の証なのです。
ダウンザラインショットが打てるなら、貴方は晴れて上級者!
今回は、その打ち方について徹底解説していきます!

 

誤解だらけのダウンザライン

習得を目指すために、まずはダウンザラインショットについて正しく知る必要があります。
ところが、ダウンザラインには誤解が多く、プロの実況者でさえ誤用しているケースが目立ちます。
そこで、今一度、その正確な内容を確認していきましょう。

ダウンザラインは、サイドラインに沿って飛ぶストレート

いま、貴方はサイドライン付近から、ストレートショットを放ちました。

そのショットがサイドラインに沿って平行に飛び、そのまま相手側のサイドライン際に着弾したとき、ダウンザラインショットが成立します。

サイドラインに近いほどそのクオリティは高く、トッププロともなれば、まさにサイドライン上に落とすこと(オンライン)も珍しくありません。
とはいえ、最初の目標としては、コートを縦に4分割した両サイドエリアに収めることができれば素晴らしいでしょう。

ダウンザライン

このように、ダウンザラインショットは、洗練された高精度のストレートショットなのです。

誤解を解くと見えてくる、ダウンザラインの真の魅力

ダウンザラインショットにまつわる誤解としてありがちなのは、「ただのストレート」との混同です。

コートを縦に2分割した場合、その対角線エリアに収めればクロス、正面エリアに収めればストレートです。なので、多少クロス気味に飛び、打球がセンターに寄ってしまっても、ストレートとしては成立します。
これに対して、ダウンザラインは、サイドラインに沿ってまさに真っ直ぐ飛びます。

見比べると一目瞭然。

図2のほうが、コートを広く使えています。
これこそが、ダウンザラインショットの真骨頂です。

すなわち、ダウンザラインショットは、ストレートショットのなかでも、最も効果的に相手を走らせることができるのです。

ダウンザラインショットの成功を阻む「3つの矛盾」


ここまでの説明で、ダウンザラインの正体とその魅力をご理解いただけたと思います。
と同時に、その成功は決して容易ではないことが、感じ取れたのではないでしょうか。

たしかに、上級者の証であるだけに、ダウンザラインショットは難易度の高い技術です。
けれども、「なぜ難しいのか」を理解すれば、成功は一気に現実的になり、打ち方のポイントも見えてきます。

そこで、ここでは、ダウンザラインを難しくしている「3つの矛盾」をご説明します。

1:飛距離と、スピードの矛盾


これはストレートショット全般に言えることですが、対角線に打つクロスに比べると、相手コートまでの距離が短くなります。つまり、アウトしやすいのです。

ところが、アウトを恐れてスピードを緩めてしまうと、せっかくの攻撃力が台無しです。なにより、クロスに鋭く切り返されてしまうリスクが増して、むしろ自分が大きく走らされることになりかねません。

そこで、短い飛距離とスピードを両立させる必要があります。

これが第1の矛盾であり、ダウンザラインショットを難しくしている原因の1つ目です。

その2:飛距離と、ネットの高さの矛盾


テニス愛好家の皆さんには説明するまでもありませんが、ネットは中央が最も低く、
サイドラインに近づくほど高くなっていきますね。

したがって、ダウンザラインを成功させるには、ネットの最も高い部分を通すことになります。
にもかかわらず、やはり飛距離は抑えなくてはなりません。

ここで、またしても矛盾が生じるのです。

その3:飛びたい方向と、飛ばしたい方向の矛盾


壁打ちをしていると、真っ直ぐに当たったボールは同じく真っ直ぐに返ってきますが、斜めに当たった場合は角度がついて返ってきます。

壁はただそこにあるだけなので、返ってくるボールは、ボールが壁に与えた力の反作用だけを頼りにしています。
つまり、壁からの返球は、ボール自身の「飛びたい方向」を率直に反映しているのです。

そこで、壁をラケット面に変えて考えましょう。
ラケット面はボールを「飛ばしたい方向」に向ける、というのが一般的な認識です。

そこで、飛んで来たボールを同じコースに返球する場合は、「飛びたい方向」と「飛ばしたい方向」が一致します。

 

ところが、飛んで来たボールのコースを変えたい場合には、「飛びたい方向」と「飛ばしたい方向」の間に、矛盾が生じます。

特に、クロスをストレートに返球する場合、そのギャップは顕著です。

 

常にそうとは限りませんが、多くの場合、ダウンザラインショットはクロスから来たボールをストレートに返すショットとなります。

したがって、ここでお伝えしたような第3の矛盾に直面するのです。

ダウンザライン成功の3つのポイント


ここまでの説明で、ダウンザラインショットにまつわる難題について、ご理解いただけたと思います。

ここからは、そうした関門を突破し、ダウンザラインを見事成功させるためのポイントを、いよいよお伝えしていきます。

その1:トップスピンを意識し、しっかりと振り切る

 

ダウンザラインショットを効果的に成功させるためには、スピードと短い飛距離を両立させ、さらにはネットの最も高い箇所を通す必要があります。

これらの課題を同時にクリアするためには、トップスピンが不可欠です。
ボールに落ちる力が働くトップスピンなら、スピードのあるボールを高く飛ばしても、無事にコートに収まるからです。

そして、十分な回転量を実現するためには、十分なスイングスピードが必要になります。
繊細なショットだからといって、縮こまってしまっては逆効果。

緻密なコントロールが必要だからこそ、大胆に振り抜くことが重要なのです。

 

その2:しっかり肩を入れ、打点は離して、引きつける

 

ダウンザライン成功のポイントを3つ同時に挙げてしまいましたが、この3つは技術として1セットなのです。

まず、ダウンザラインショットはストレートを狙うものですから、ボールを十分に引きつける必要があります。
打点を前にしすぎると、面がクロス方向に向きすぎてしまいがちになり、ストレートへのコントロールが難しくなるからです。

そして、引きつけるためには、自分の体とボールとの間に十分なスペースを確保することが重要です。
打点が体に近いと窮屈になり、結果として、前打点にならざるをえなくなるからです。

さらに、ボールを引きつけるからには、その分だけ肩をしっかりと入れ、懐を深くして構える必要があります。
打点をやや後ろにする分だけ、しっかりと体をひねり、インパクトまでの「助走距離」を確保するのです。

 

その3:「真っ直ぐな面」で当ててはいけない!

 

ストレートに真っ直ぐ飛ばしたいのだから、ネットに対して平行になるような「真っ直ぐな面」をつくれば良さそうなものです。

ところが、すでにご説明したとおり、そうした「真っ直ぐな面」にクロスから来たボールが当たると、ボールは逆クロス方向に飛んでいきたがります。

そこで、インパクト面はネットに対して平行ではなく、ほんの少しだけクロス気味を意識します。
すなわち、ボールの真後ろではなく、やや外側に当てにいくイメージになります。

もっとも、やりすぎてしまうとクロスショットになってしまいます。この絶妙な面づくりは、非常に高いセンスが要求される課題であり、一筋縄ではいきません。

とはいえ、原理を理解して練習に取り組めば、必ずや成果が表れるはずです。
少なくとも、「真っ直ぐに当てているのになぜサイドアウトするのだろう」と、頭を抱えることはなくなるでしょう。

 

難しいからこそ、努力と実力の証明になる!

 

ここまでご覧になられて、「打ち方と言っても、結局ほとんど感覚じゃないか」と不満を抱かれた方もいらっしゃるのではないかと思います。

残念ながら、そのご意見は正しいのです。
ダウンザラインショットは、打ち方を知ってさえいれば身につくレベルの技術ではなく、特効薬となるような劇的な上達法はありません。

しかしながら、簡単ではないからこそ、習得すれば晴れて上級者の仲間入りですし、試合を有利に進めることもできます。
そして、その習得は、今回ご説明したようなポイントを意識することで、効率的になるはずです。

少しずつ練習を重ね、上級者として芽をひらき、誰もが目を見開くようなプレーヤーになりましょう!

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