テニス ボールを潰す

現代テニスは、ボールを潰して強打するパワーテニスが主流です。

 

では、「ボールを潰す」とはどういうことでしょうか?

 

一般プレーヤーは、まずラケットを上方向へ振っていきましょうと教わるはずです。これは、ボールに回転をかけて安定したボールを打つことが目的の一つであり、体の回転を使った際に起こる遠心力を使いスイングスピードを上げすぎてボールが飛びすぎないように回転をかける必要があるのですね。

 

テニスにおいて回転は絶対に必要なものとなりますが、現代のプロテニスプレーヤーのパワーテニスにおいてスイングはほぼ横降りです。横降りは方向性を失い、ボールに回転がかからないので下から振りましょうと言われますが、間違っていません。ただ、プロテニスの世界では、ボールに回転をかけることを目的としたスイングだとパワーテニスについていけないのです。

 

今回は、ボールを潰す原理 なぜプロテニスプレーヤーは横降りなのにコートにボールが収まるのか、ボールを潰すことと関係があるのか?について解き明かしたいと思います。

ボール潰すってそもそも何?

ボールを潰すとは「ボールの形が変わる」ということですね。

 

条件としては、形が変わるものはより硬いものに衝突することで成り立つということです。

 

テニスにおいて、テニスボールとテニスラケットはまさにその関係性にあります。衝突とは、物体に生じた運動エネルギー同士が接触することを意味し、ラケットの移動する速さとボールの飛んでくるスピードが重要になってきます。

 

ちなみに「ボールを潰すぞ」といってグリップを握りすぎてもボールはさほど潰れません。大事なのは、ラケットとボールが当たる時に、ラケット(より硬い物体の方)の移動する速さに応じてボールが潰れる度合がかわってくるということです。

 

グリップに力を入れてもラケットの移動する速さは速くなりません。むしろ、ボールに当たる時には減速した形でボールに当たってしまうので逆効果になってしまいます。

ボールが潰れる原理

テニスにおいて、ラケットとボールの2つでどのようにボールが潰れるのか?

その、原理を解き明かしていきます。

1. ラケットとボールの衝突の関係性

先ほども伝えた通り、硬い物体と柔らかい物体の衝突で、柔らかい物体が形を変えます。硬い物体の硬さとやらかい物体の柔らかさが開けば開くほど柔らかい物体は変形をします。

 

テニスでは、ボールを変えることはできませんが、ラケットは軽いものから重いものまで様々な種類のものがありますね。

ラケットをより硬いものにすればボールとの硬さの差が開いてきますので、その分ボールを潰すことが容易になってきます。

硬いラケットの選び方
・ラケットのフレームが薄い
・ストリングスパターンが細かいもの
・フェイスが小さいもの
・ラケットが重いもの

4つの基準で硬いラケット選びをすると良いでしょう。

面が大きくて軽いラケットは、ボールが簡単に飛んでいきますよね?これは、ラケットとボールの硬さの差が小さくなり、ボールが潰れるのではなく反発が強いために起こるのです。

2. ボールへの当て方

ボールを潰すためには、ラケットとボールの当て方が重要になります。

ラケット面に対して飛んできたボールがまっすぐ接触しているほどラケットから生まれる運動エネルギーがボールに伝わりやすくなります。

ボールに回転を加える時は、まっすぐボールを捉えていてはドライブはかかりません。上方向へラケットが進んでいって初めてドライブがかかります。

一番初めに、プロテニスプレーヤーは横降りが多いというお話をしましたが、ボールとラケットの当たる角度が小さい(真後ろから当てる)ほど、ボールへの衝撃が強くなり、よりボールが潰しやすくなるためなのですね。

ボールを潰すためには
・厚い当たり
・ボールを捉える角度
・ラケットの移動速度

この3点を抑えておくことにより、「ボールを潰す」という感覚を得ることができます。

では、ボールを潰すことのメリットとは何なのでしょうか。

その辺についてお話していきます。

ボールを潰すことの効果

結論から言いますと、ボールの威力は上がります。

ですが、ボールは飛ばなくなります。

 

どういうことかと言いますと

硬い物体同士が衝突をすると反発の度合が大きくなります。ゴルフのボールって硬いですよね?そのため、反発が多く生まれボールは簡単に飛んでくれます。テニスボールではどうやってもゴルフのように遠くに飛ばすことはできません。

 

これは、テニスボールが潰れた後に起こる元に戻る力が関係しています。復元というのですが、ボールがもとに戻ることで空気抵抗に大きな揺らぎが生じます。そのため、ボールが飛ばなくなります。ボールが潰れれば潰れるほど反発は少なくなり、ボールが飛ばなくなるということです。

ボールの威力があがる理由について

それは、ラケットの移動する速さとテニスコートにあります。

テニスはテニスコート内にボールをコントロールしなければなりません。

 

そのため、反発が強すぎるとボールがコート内に収まらなくなります。ということは、スイングスピードを落とさなくてはボールが収まらないということになりますね。

 

そこで、次に行われるのがしっかりラケットを振ってもボールがテニスコートに収まるように回転をかけていくわけです。

ですが、回転をかけると落下する力が生まれるため、ボールに勢いはでません。

 

先にも挙げた通り、ボールを潰すとは後ろから前へのボールの当て方が重要となるわけです。

 

横降りでゆっくりラケットが移動した状態で打球をした場合、ボールの潰れる度合が小さくなるためボールは直線的に飛んでいきますが、ラケットの移動が速いほどボールが潰れます。そうなると、ボールは飛ばなくなります。しっかり振ってもボールの飛びをおさえられるということですね。

 

テニスにおいては、遠くに飛ばすことが威力ではなくコート内に収まるという条件化の中での威力になります。

 

→ゆっくり振ってボール飛ばす

→早く振ってボールを飛ばすとアウトになる

→アウトにならないために回転をかける

→前ではなく上方向にボールはすすみ、回転もかかるためボールは飛ばなくなる

→より直線的なボールをコート内にボールを収めるには→ボールを潰す。

という手順になってきます。

 

よって、ボールは飛ばなくなりますが、結果としてテニスにおいてはボールに威力が生まれるということになります。

まとめ

ボールを潰すという考え方、あいまいにとらえていた方もおおかったのではないでしょうか。

 

ボールが潰れる=ボールは飛ばなくなる。

ではなく。

ボールが潰れる=跳ね返りの力が生まれてボールが飛んでいく。

 

と思っていた方がほとんどだと思います。

フォアハンドなど、体の回転を使ってスイングスピードを上げやすいショットでは、テニスのプロほどのスイングスピードだとボールがコート内に収まらないのです。

 

そのため、プロテニスプレーヤーはラケットを重く硬くし、ボールを潰すといった手段を用いて、ボールをコートに収める手段を得ているわけですね。

スイングスピードが遅くても、ラケットが軽くても厳密に言えば厚い当たりをすれば誰でもボールは潰すことができます。その潰れる度合が大きいほどボールは飛ばなくなり、度合が小さいほどボールは飛ぶということを知っておきましょう。

 

テニスが上達するにつれてラケットが重くなり面が小さくなっていくのはこうした理由からですね。厚い当たりさえすれば皆さんボールを潰すことができていますので、よーし、ボールを潰すぞ!と意気込んで力いっぱい振らないようにお気を付けください。

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