テニスの上達に必要な体幹トレーニング

テニスにおいてサイドに振られた時のミスや、ライン側でのミスをすると、真っ先に技術的な原因を探しがちです。

フォアハンドのフォームが悪いのか、バックハンドのフォームが悪かったのか、ボールを捉える位置がいつもと違かったのか...

ところが、原因は案外、フットワークやボディバランスのようなフィジカル的な要素であることも多いのです。特に、その場では上手く打てるのに、動きながらだとミスが増える場合は、体幹の筋肉量があなたのプレイに欠けているから起こっている可能性があります

そこで今回は、そんなフィジカル面でもとりわけ重要な、テニスに必要な体幹とそのトレーニング方法についてご説明します。

体幹とは?腹部の筋肉の集合体。

体幹の位置

「体幹」という言葉には、広い意味と狭い意味があります。広い意味では、腕と脚に属する筋肉(体肢筋)以外の部分のことで、体幹筋と呼ばれます。

狭い意味では、そうした体幹筋のうちでも、とりわけボディバランスに関わる腹部の深層筋(インナーユニット)を指します。

一般に、スポーツの文脈では、後者の狭い意味で使われます。今回ご説明するのも、この意味での「体幹」です。

知れば鍛えずにはいられなくなる、体幹強化のメリット

電車の中で素振りができますか?

実際は、できるできない以前にマナー違反ですが、仮にやろうとしても、電車の中では素振りはおろか、何かに掴まらずに立っているだけでも困難です。いわゆる慣性の法則のために、電車の加速や減速によって、体のバランスを崩されるからですね。

ところで、テニスはまさに、こうした加速と減速を繰り返すスポーツです。

そして、プレイ中の下半身と上半身は、まさに電車と乗客の関係にあります。

どうゆうこと??

電車のように加速と減速を繰り返す下半身。そんな下半身に乗っている上半身が、バランスを保ちつつ、正しくラケットを振るために必要なもの。それこそが、体幹の強さなのです

体幹を鍛えると、あたたのテニスは変わります。

つまり体幹とは、上半身と下半身を繋ぎ止める筋肉たちです。

体幹が強ければ、上半身と下半身が一体化し、調律がとれ、あなたのボディバランスは飛躍的に向上します。すると、どんなことが起こるでしょうか。

その1:ショットの安定

すでにご説明したとおり、加速と減速を繰り返す下半身に乗っている上半身は、プレイ中、常に大きな揺れに見舞われています。

そこで、体幹を鍛えれば、上半身はがっちりと固定され、揺れに負けない安定感を獲得します。

結果として、今よりもっと正確にラケットを操れるようになるのです。特に、動きながら打つストロークでは、その効果は顕著です。

その2:フットワークの向上

逆に、体幹が弱いと上半身と下半身は一体化せず、まるで別の生き物のように分断します。

動くまいとする上半身を、必死に動こうとする下半身が、無理やり引っ張り回していると想像してください。非効率極まりないことが、直感的にわかりますね。体幹を強化すれば、こうした不調和が解消され、スムーズなフットワークが実現します。

その3:怪我リスクの低下

ここまで読んでいただけたなら、体幹の強化が上半身と下半身の一体感を生み、力の効率的な伝達が可能になることが、おわかりになったと思います。

つまり、余分な力がなくなり、体にかかる負荷が減るわけですから、怪我の予防にも繋がるのです。

プレイの安定性のみならず、安全性まで手に入るのですから、まさに一石二鳥ですね。

安全・簡単・自宅で可能な体幹トレーニング

体幹を鍛えるメリットを十分に理解していただけたところで、トレーニング方法をご紹介します。

ここでは、数ある方法の中から、安全性に長け、特別な器具や場所を必要としない、スタビライゼーショントレーニングを選抜しました。それぞれ負荷がかかる部位が異なるので、バランス良く鍛えられるはずです。スタビライゼーショントレーニングとは、ダンベルなどの筋トレ器具を使用せず静止ポーズをとるだけのトレーニング方法になります。

その1:フロントプランク(フロントブリッジ)

テニス_フロントプランク

体幹トレーニングの王道中の王道です。

図のように、両手両足を肩幅くらいに開き、つま先と肘で体全体を支持します。頭から足先までの一直線を意識し、お尻を突き上げないことがポイントです。まずは30秒2セットから始め、慣れてきたら時間やセット数を増やしましょう。トレーニング上級者ともなると、5分以上キープできる人もいます!

その2:サイドプランク(サイドエルボーブリッジ)

テニス_サイドプランク

フロントプランクのサイドバージョンです。

図のように、肩の真下に置いた肘と、足の側面で、横にした体を支持します。頭から足先までの一直線を意識し、腰が落ちてしまわないように注意します。両サイド30秒ずつ、2セットから始めましょう。

その3:ダイアゴナルバランス

テニス_ダイアゴナルバランス

少し動きのあるトレーニングです。

まずは腕立てをする要領で、両手・両足を床につきます。その状態から、右手と左足、あるいは左手と右足を、図のようなポーズになるまでゆっくりと同時に上げていきます。やはり、伸ばした腕から頭と体、そして挙げた足までが、一直線になるように意識してください。

5秒キープしたら、ゆっくりと同時に下ろして、手足を入れ替えてもう1度行います。両側5回ずつ、3セットから始めてみましょう。辛いようなら、最初は膝をついても構いません。

トッププロの理想的な体幹

強力な体幹を備えたトップ選手のプレイを確認しましょう。

次の動画は、歴代8人目の生涯グランドスラム達成者であるノバク・ジョコビッチの卓抜したフットワークを示すものです。

激しく走り回っているのに、体の軸がとても安定しています。

彼の超人的フットワークは、こうした体幹の強さに支えられているのです。それに加えて、ジョコビッチはショットの安定性と怪我の少なさにも定評がありますが、これらの優れた特徴は全て、今回ご説明した体幹強化のメリットと一致します。

また、次の動画は、彼のユニークな体幹トレーニングの風景です。

バランスをとることが難しい状況に自らを追い込んでいます。

これは特殊な訓練ですが、考えてみれば、日常生活にもバランスを乱されるシーンが存在します。電車の中や、不規則に動く人混みを歩くときなどです。
そのような状況で体幹を意識し、ボディバランスを心がければ、トレーニングを自然と日常化することができますね。

日々トレーニングを積み重ね、揺るぎない体と自信、そしてプレイを身につけていきましょう!

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