テニスのダブルスにおける雁行陣の3つの基本的な考え方

テニスのダブルスには、代表的な陣形として3つ~5つの陣形が存在します。

その中でも最も有名で、テニス初心者からテニス上級者まで使われる陣形が雁行陣です。

雁行陣の由来は、集団の鳥()が群れをなして飛んで行く様が、テニスの雁行陣の形に似ていることからきています。

雁行陣とは、前のポジション(前衛者)と後ろのポジション(後衛者)の位置関係にある陣形をいいます。

これから陣形の練習をしようとしているテニス初心者はもちろん、試合に出ているような上級者の方まで役立つテニスの基本の考え方やポジショニングの取り方、戦術についてお伝えしていきます。

雁行陣のポジションごとの役割と特徴

雁行陣の最大の特徴は、攻撃も守備もバランスが取れているということです。

ネットの近い位置にいる前衛者とベースライン付近にいる後衛者は、位置関係が全く違うので、やるべきこと目的が明確となります。

また、後衛者はベースラインにいるので、ボールが来るまでに時間があり、配球を考える余裕ができますし、攻められた際は時間を作るようなボールを打って、崩された陣形を立て直すこともできます。

前衛者、後衛者のそれぞれの役割と目的

雁行陣では、攻め役の前衛者、チャンスメーカー兼全体の状況を整える司令塔役の後衛者というそれぞれの動き(役割)があります。

雁行陣前衛者の役割

  • 点を取るポイントゲッター
  • ストレート、センターのスペースを消すカバー
  • 後衛者の配球に対しての準備

この3つが、前衛者の役割となります。

特に、空いたスペースをカバーする役割は、テニスの試合をする上で非常に重要になってきます。

そもそも、なぜ前衛者が攻めなのかというと、相手の反応する時間を奪えるからです。

決して強いボールを打てるからではないので、ネットにつめすぎた状態になり、左右のカバーをしないことのないようにしていきましょう。

雁行陣後衛者の役割

  • 展開作り
  • 陣形の立て直し
  • 前衛者にわかりやすいボールの配球


この3つが、後衛者の役割となります。

特に3つ目の前衛者にわかりやすいボールの配球では、前衛者は後衛者の姿を確認できませんので、ボールのスピードや配球で今攻めているのか、それとも守っているのかを伝えなくてはなりません。

ダブルスでは、ストロークが得意だからといって、自分ばかり攻めていると、前衛者は展開力についていけずに陣形として成り立たなくなります。

後衛者はまず、どのように前衛者に決めてもらうかを考えながら打球することが大切な役割となります。

雁行陣のメリットとデメリット

雁行陣のメリット

雁行陣のダブルスは前衛者と後衛者の役割をしっかりとこなすことで、攻めと守りのバランス力があがります。

雁行陣の目的は、前衛者に決めてもらうことです。後衛者にはボールが来るまでの時間が多くあるため、どこに配球するかといったことを考えられるため、戦術のパターンを多く持てることも雁行陣のメリットとなります。

また、攻められている時は、二人で守りの意識をするために、後衛者はロブなどで時間を作って陣形を立てなおすこともできます。

雁行陣のデメリット

ダブルスの試合では雁行陣は、相手から見ると左右のスペースが広く空いているようにみえます。

また、大きく分けて5つのスペースがあるため(並行陣は4つ)、ストローク力が劣ると相手に左右に狙われることが多くなります。

バランスが取れている反面、攻められるスペースも多くあることを理解しましょう。

雁行陣の基本ポジションと左右の対応

上に挙げた雁行陣のデメリットは、基本ポジションと動き方を知ることで、対策がとれます。

陣形は、スペースを相手に与えないために取る形です。

そのため、まずは基本となるポジションの位置と、相手にとってスペースを与えないための基本的な動き方を理解しましょう。

雁行陣の基本ポジション

それでは雁行陣の基本ポジションについて解説します。

前衛者の基本ポジション

サービスライン上が基本のポジションとなり、ボールが味方にある時は、センターラインとサービスラインの交わった場所に位置し、相手ボレーヤーに対してスペースを消します。

相手側にボールがある時は、反対に攻めるチャンスとなりますので、基本ポジションから一歩前に位置を取り、攻める準備をします。

後衛者の基本ポジション

位置は、サービスラインとシングルスラインの交わるところに右足がかかる位置です。

また、体の向きを相手プレーヤーの打球者に向けることによって、左右を均等に守ることができます。

雁行陣の基本的な左右の対応

雁行陣の練習で最初に行うのが、左右の対応です。

フォーメーション練習でボレーヤーは、相手ストローカーがワイドでボールを打つ時はストレートケアのため、サイドによりましょう と言われたことはないですか?

しかし、雁行陣のフォーメーションでこの動きをしてしまうと、相手側から見たセンターがものすごく広く感じてしまい、相手にスペースを与える結果となってしまいます。

正しくは、基本ポジションの位置から体の向きを打球者に向けた後、体が向いた方向に一歩前に入るとなります。

重要ポイントは、相手の方向に向きを作ってから、斜め前に一歩ポジションを取る事です。

陣形の左右の対応は必ず向きを相手に向けることからスタートすることを覚えておきましょう。

雁行陣の基本的な戦術とは

雁行陣は、ストローカーが展開を作って、ボレーヤーが決めるというシンプルな戦術となります。

シンプルが故に奥が深いのが世の常。

雁行陣の代表的な戦術としては以下の通りです。

  • ショートクロスからの展開
  • センターからの展開
  • ストレートアタックからの展開
  • ストレートロブからの展開
  • 前につめる展開


前衛者は後衛者のこれらの仕掛けたボールに対して反応をしなくてはなりません。

そこで重要となるのが、攻守の切り替えです。

テニスは一球ごとに攻めと守りが目まぐるしく変わるスポーツです。

その中で、前衛者に、このボールはショートクロスに攻めている、これは守っているというのをボールの結果で知らせ、二人が共通認識のもと攻める、守る をすることが重要となります。

攻守の切り替え

攻守の切り替えについて、後衛者の攻めのコツと守りのコツを解説します。

後衛者の攻め方のコツ

  • センターへのボールは速いボール
  • サイドへのボールはスピードを落としたボール


この
2点が、基本となる攻め方となります。

センターのボールは、相手との距離が一番短いだけでなく、アウトのリスクも減りますし、相手から角度のあるボールが飛んでこないので反撃されるリスクが少なくなります。

サイドのボールは、相手をコートから追い出すことが目的となり、前衛者も相手が長い距離を動いているのを見て、今攻めているという認識ができます。

ワイドに早いボールを打つと、サイドアウトのリスクが高まるだけでなく、角度のついたボールが打てないため、相手をコートから追い出すことが困難になります。

後衛者の守り方のコツ

後衛者が避けなければならないのが、相手の前衛者にボールを取られることです。

攻められた場面では、前衛者に取られない高さのあるボールが守備的な配球におすすめです。

高さのあるボールは、前衛者にも、今守っているというのが伝わりますので、二人で守りの意識ができます。

雁行陣の基本的な考え方まとめ

単純に前衛者は攻める、後衛者はゲームメイクと言い切れないのが雁行陣です。

そのためには、基本ポジションを知ること、正しい動き方を知ること、攻守の切り替えをすること、などのやるべきことをおさえることが重要となります。

この記事を参考に、雁行陣の基本的な動き方を実践してみてください。

今まで取れなかったボールが取れるようになり、二人でポイントを取れる喜びを体感できるはずです。

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